『かいでん何やるの報告』2019.10.19
災害時にも区議会が議決機関としての機能を継続させるために、目黒区には、災害時の議員・議会の動きを決めた「区議会BCP(業務継続計画)」というものがあります。
対象とされている災害は、地震や風水害だけでなく、テロや新型インフルエンザまで含んだ幅広いものです。まずこの中にある、災害時の議会及び議員の役割を読んでみます。
議会の役割(BCP/3頁)
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災害等発生時において、実質的かつ主体的に対応に当たるのは、危機管理の関係所管課をはじめとする区の執行機関であり、議会が直接的な役割を果たすわけではない。議会は、議事・議決機関としての役割を担っており、その範囲を踏まえて災害に対応することが原則である。
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要するに、「議員は役所の指揮命令系統を邪魔しないでくれよ」ということ。確かに36人の議員から、その立場を使って細かい問題までいちいち指摘されると、役所は本来の災害対応に集中できなくなります。
ですから議員が意見要望しようと思ったら、「区議会災害等対策会議」という組織を作って、そのなかでまとめてから出してくださいね、という制度になっているんです。
一方で、議員一人ひとりの役割はというと…(BCP/2頁)
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議員はその活動の基盤である地域社会において消防団や防災区民組織等の構成員として、被災した区民の救援や被害の復旧などのため、非常の事態に即応した活動が求められることが想定されるところである。よって、議員は、議会機能を維持するという根幹的な役割を十分に認識した上で、地域活動などに従事する役割も担うものである。
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まさに、「被災した地域の現場で活動してください」ということを言っているわけです。どんなことをすべきか、さらに列挙すると…
❶(情報収集・広報)
自ら積極的に災害にかかる情報収集を行うとともに、その情報や支援に関する情報を、様々な方法により区民に提供する。
❷(地域での支援活動)
区民の安全確保や応急対応など、地域での活動に従事する。特に、防災士の資格を習得している議員は、その知識や技術を活用して地域活動に当たる。(私も含め、目黒区議の半数以上が取得しています。)
なお、大規模災害の場合は以下の行動も追加で求められます。
③(安否確認)
災害時伝言ダイヤル(171)などを通じて、自身の安否と居所及び被害状況等の情報を議長(区議会事務局)へ連絡する。
④(議会への報告)
地域の被災情報を(区議会で設置される)災害等対策会議に提供する。(各議員からの情報を集約したうえで、(区役所で設置される)災害対策本部へ要望していくことになります。)
情報等報告書の様式です。PDFしかないので“手書きで提出”でしょうか…
⑤(会議出席)
会議への招集があった場合は、速やかに出席する。
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こうした前提のもと、この度の台風19号での各議員の動きは大きく3通りでした。
① 消防団の一員として地域を回り、倒木処理等を行った方
② 区からの情報発信の広報・周知を行った方
③ 被災地域の避難所運営に携わった方
このうち私は、①消防団員ではない私がむやみに外を出歩くべきではありませんし、③避難所が設営されたのは家から遠い目黒川沿いの地域でしたから、もっぱら②を行っていました。(結果的に、②の需要が最も高かったと思います。)
ただ仮に、全区に被害が広がる大災害が起きた場合には、私も地元の避難所(原町小学校)などで働き回ることになります。先日その状況に備えて、避難所訓練にも参加しました。その中の一コマ。
プールにポンプをつないで…
簡易トイレの流水に使用します。
このポンプは、
のポンプ操法大会で使ったものです。でもこのポンプ、操作方法をわかっている方はほんの一握りです。その方が被災したときと考えると、地域防災はかなり危ういバランスの上に成り立っていることを実感しました。
以上、「災害時、議員は何をする?」かというと…
議員個人では、それぞれ地域で出来る活動をする一方、(各自バラバラ)
役所への要望は災害等対策会議からワンストップで行う(チーム一丸)
ということになります。
次回は、図書館どうする問題(3)を書きます。